“トリガー”春日井こむぎ
プレイヤー:観測窓
「……状況、開始」
- 年齢
- 14
- 性別
- 女
- 星座
- 乙女座
- 身長
- 152cm
- 体重
- 43kg
- 血液型
- AB型
- ワークス
- 小学生FHチルドレンB
- カヴァー
- 小学生FHチルドレン
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- ノイマン
- モルフェウス
- HP最大値
- 25
- 常備化ポイント
- +125=133
- 財産ポイント
- 1
- 行動値
- 9
- 戦闘移動
- 14
- 全力移動
- 28
経験点
- 消費
- +77
- 未使用
- 0
ライフパス
| 出自 | 安定した家庭に生まれ、波風のない人生を歩んでいた。 | |
|---|---|---|
| 安定した家庭 | ||
| 経験 | あなたはかけがえのない櫻井青葉という友人を得た。 | |
| 親友 | ||
| 欲望 | 失ったものを取り戻すことは難しいかもしれない。しかし、僅かなチャンスでもつかみ取る努力をすべきだ。 | |
| 復旧 | ||
| 覚醒 | 侵蝕値 | ??? |
| 感染 | 14 | |
| 衝動 | 侵蝕値 | ??? |
| 恐怖 | 17 | |
| その他の修正 | 11 | 《装着者》+《黄金錬成》+《錬金秘本》+《ブラックマーケット》+《裏資産》 |
| 侵蝕率基本値 | 42 | |
能力値
| 肉体 | 1 | 感覚 | 3 | 精神 | 3 | 社会 | 2 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シンドローム | 0+1 | シンドローム | 0+2 | シンドローム | 3+0 | シンドローム | 1+1 |
| ワークス | ワークス | 1 | ワークス | ワークス | |||
| 成長 | 成長 | 成長 | 成長 | ||||
| その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
| 白兵 | 射撃 | 7 | RC | 1 | 交渉 | ||
| 回避 | 1 | 知覚 | 意志 | -1 | 調達 | 2 | |
| 情報:FH | 1 |
ロイス
| 関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Dロイス | 装着者 | ― | 常備化ポイント40点以下のアイテムを一つ、常備化ポイントを消費せずに常備化できる。侵食率基本値+2 | ||||
| 固定 | 取り戻すべき日常 | 執着 | / | 食傷 | 少し退屈。でもそれが全て。 | ||
| 固定 | 葉住優香 | 友情 | / | 不快感 | なんで変わっちゃうの?もう、青葉ちゃんのことなんてどうでもいいの? | ||
| シナリオ/幼馴染 | 櫻井青葉 | 執着 | / | 悔悟 | 青葉ちゃんはね、すごくいい子なんだよ! | ||
| PC間/幼馴染 | 暁月燐 | 友情 | / | 厭気 | どうして?どうしてそこまでするの?今の燐くん、見てられないよ | ||
| ― | |||||||
| ― | |||||||
エフェクト
| 種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
| (LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
| ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
| 非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
| ファンアウト | 1 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | 範囲(選択) | 至近 | 4 | ― | |
| 対象は戦闘移動を行う。移動先は対象が決定する。対象はこの効果を拒否可能。このエフェクトはあなたを対象にできず、1シナリオにLV回まで使用できる。 | |||||||||
| マルチウェポン(最大) | 5 | メジャーアクション | 〈白兵〉〈射撃〉 | 対決 | ― | 武器 | 3 | ― | |
| 同じ技能で扱う武器の攻撃力と効果を効果を二つ合計して使用できる。判定の達成値-[5-LV](最大0) | |||||||||
| ヴァリアブルウェポン(最大) | 2 | メジャーアクション | 〈白兵〉〈射撃〉 | 対決 | ― | 武器 | 3+1 | リミット | |
| 攻撃に使用する武器と技能が同じ武器からLV個選択すること。組み合わせた攻撃の攻撃力を+[選択した武器の攻撃力の合計]し、効果も全て適用する。選択した武器はそのメインプロセスの間、装備しているものとして扱う。 | |||||||||
| コンセントレイト:ノイマン | 3 | メジャーアクション | シンドローム | ― | ― | ― | 2 | ― | |
| C値-[LV](下限7) | |||||||||
| 黄金錬成 | 3 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 常備化ポイントを+[LV*15]。侵食率基本値+5(錬金秘本適用済み) | |||||||||
| ブラックマーケット | 3 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 常備化ポイントを+[LV*10+10]する。このエフェクトは侵食率でレベルアップしない。このエフェクトを取得した場合、侵食率基本値を+4する。(裏資産適用済み) | |||||||||
| 零距離射撃 | 1 | メジャーアクション | 〈射撃〉 | 対決 | ― | 至近 | 2 | ― | |
| このエフェクトを組み合わせた射撃攻撃のダイスを+LV個する。このエフェクトを組み合わせた攻撃尾は必ず「射程:至近」となるが、同じエンゲージにいるキャラクターに対して攻撃を行えない武器であっても使用できる。 | |||||||||
| 折り畳み | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 物品を紙状に折りたたむことで相手の目から隠すエフェクト。大きさに関わらず、LV個までの物品を隠しておくことができる。《タルタロス》 | |||||||||
| 代理人格 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
| 別の人格を生み出し、自分の代わりに日常生活を送らせるエフェクト。別人格は平凡な人物として目立たないように生活させることもできるし、本来の自分とは真逆の性格などにすることもできる。 | |||||||||
コンボ
即応展開
- 組み合わせ
- 《ファンアウト》
- タイミング
- セットアッププロセス
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
クローズドガンファイト
- 組み合わせ
- 《コンセントレイト:ノイマン》+《零距離射撃》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 射撃
- 難易度
- 対決
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 11
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 3+3
- 7
- 7-1
- 47
- 100%以上
- 3+5
- 7
- 7-1
- 53
- 3+3
装甲無視
トループに対して+4Dダメージ
全力射撃
- 組み合わせ
- 《コンセントレイト:ノイマン》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 射撃
- 難易度
- 対決
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 9
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 3+2
- 7
- 7-1
- 47
- 100%以上
- 3+3
- 7
- 7-1
- 53
- 3+2
装甲無視
トループに対して+4Dダメージ
炸裂徹甲弾装填
- 組み合わせ
- 《コンセントレイト:ノイマン》+《マルチウェポン》+《ヴァリアブルウェポン》
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 射撃
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 9
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 3+2
- 7
- 7-1
- 47+1D
- 100%以上
- 3+3
- 7
- 7-1
- 53+1D
- 3+2
装甲無視
トループに対して+4Dダメージ
| 武器 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 命中 | 攻撃力 | ガード 値 | 射程 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GIAT M621 | 28 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 21 | ー | 350m | 《大口径機関砲》 20×102mm弾を使用する単砲身の機関砲。 トループへの射撃攻撃のダメージに+2Dする。至近不可。 | |
| レーザーランチャー | 12 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 8 | ー | 200m | この武器による攻撃は対象の装甲値を無視してダメージを算出する。至近不可。 | |
| PDW | 20 | 射撃 | 〈射撃〉 | -1 | 9 | ー | 20m | マイナーアクションで使用する。 そのメインプロセスの間、この武器による攻撃を「対象:範囲(選択)」に変更する。この効果は1シナリオに1回まで使用できる。至近不可。 | |
| FHG-666 | 6 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 6 | ー | 20m | この武器による〈射撃〉判定のダイスに+1個する。 | |
| M2ブローニング重機関銃 | 6 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 9 | ー | 100m | 《車載機関銃》 この武器によるトループへの射撃攻撃のダメージに+2Dする。至近不可。 |
| 防具 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 行動 | ドッジ | 装甲値 | 解説 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タルタロス | 40 | 防具 | -2 | -1 | 15 | 極秘開発されたパワーアシストスーツ。搭載火器を装備できる。 |
| 一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
|---|---|---|---|---|---|
| デモンズシード | 3 | 一般 | ― | 取得時にあなたが取得しているエフェクトの最大レベルに+1する。ただし、そのエフェクトの侵食値に+1する。 | |
| 錬金秘本 | 15 | 一般 | ― | 《黄金錬成》によって得られる常備化ポイントを+[LV*15]に変更する。基本侵食率+2する | |
| 裏資産 | 5 | 一般 | ― | 《ブラックマーケット》によって得られる常備化ポイントを+[LV*10+10]に変更する。このアイテムを取得することで、侵食率基本値に+2する。 | |
| 精神強化手術*2 | 12 | 一般 | ― | 様々な兵器に運用するために施される精神の強化手術。【行動値】+1する。ただし、〈意志〉の判定の達成値に-1する。 | |
| 思い出の一品《お揃いのリボン》 | 2 | 一般 | ― | 青葉とお揃いのリボン。〈意志〉の判定の達成値に+1 | |
| クランサイン〈射撃〉 | 5 | 一般 | ― | 選択した技能の判定のダイスに+2個 | |
| FH幹部 | 1 | コネ | 〈情報:FH〉 | 貴方が行う〈情報:FH〉判定の直前に使用する。その判定のダイスに+2個する。 | |
| ウェポンケース | 1 | 一般 | ― | 《大口径機関砲》 | |
| ウェポンケース | 1 | 一般 | ― | 《PDW》 | |
| 予備弾倉 | 2 | 使い捨て | ― | マイナーアクションで使用する。装備しているPDWの使用回数を回復する。 | |
| 炸裂徹甲弾 | 1 | 使い捨て | ― | マイナーアクションで使用する。そのメインプロセスで使用する。《大口径機関砲》のダメージに+1D |
経験点計算
| 能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用| 0
| 15
| 164
| 28
| 0
| 207
| 0/207
| |
|---|
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿
腰ほどまでかかる明るい茶色の髪の毛と、大きな赤いリボンがトレードマークの少女。年相応の体格をしており、身長、体重共に同世代の平均ほど。親近感と愛嬌がある容姿だと、彼女を見たものは言うだろう
パーソナリティー
プロフィール
| 名前 | 春日井こむぎ | 二つ名 | 特になしトリガー |
|---|---|---|---|
| 趣味 | お絵描き | 将来の夢 | 特になしみんなと一緒に |
| 好きなもの | 櫻井青葉 | 苦手なもの | にんじん |
概要
FHセル「AIM」に所属する少女。覚醒後、極度のストレスにより、表の人格を《代理人格》で切り離してしまった。
彼女の時間はあの日、入学式で目の前で親友の櫻井青葉が殺されてしまった時から進んでいない。大切な人が食われていく様を見ていることしかできなかったトラウマは、癒えることなく、彼女の心を蝕み続けている。《代理人格》でその心情を覆い隠しながら………
そんな彼女は今、唯一の希望に縋っている。それは「強くなれば何でも願いが一つ叶う」という、アズールから示された希望だ。きっと、きっと元通りになる。復旧できる。目指すべき場所は、あの日の光景。幼馴染4人で仲良く遊んでいた光景………。
それを取り戻しさえすれば、きっと全て上手くいくだろう。普通の女の子として、またみんなで日常を歩めるハズだ。
もはや躊躇せず人を殺す葉住や、UGN、FH、オ―ヴァ―ドといった周囲の状況から目を背けながら。
怪獣のバラード
まっかな太陽 沈む砂漠に
大きな怪獣が のんびり暮らしてた
ある朝目覚めたら 遠くにキャラバンの
鈴の音聞こえたよ 思わず叫んだよ
海が見たい 人を愛したい 怪獣にも心はあるのさ
出かけよう 砂漠捨てて 愛と海のあるところ
まっかな太陽に のぼる龍巻を
大きな怪獣は 涙で見つめてた
自分の足跡に 両手を振りながら
東へ歩いたよ 朝昼夜までも
海が見たい 人を愛したい 怪獣にも望みはあるのさ
新しい太陽は燃える 愛と海のあるところ
引き金は引かれた
わくわくした入学式。みんなと、青葉ちゃんと一緒にまた一緒に過ごせるの、すっごく楽しみだった。
制服に袖を通した時、なんだか自分が自分じゃないような感じがした。小学生の時の自分と、明確な違いを感じたのをハッキリと覚えてるよ。
クラスのみんなは、「早く大人になりたい」なんて言ってる。どうしてだろう、私は大人になることにこれっぽっちも魅力を感じてないんだ。それは、こう、上手く言えないんだけれども、やっぱり、私は今のままが落ち着くっていうか………。
ああ、そうだった。入学式の時のお話だよね。卒業式と違って、入学式には練習がないんだよ。びっくりだよね。
でね、校長先生の挨拶があって、このまま新入生代表のあいさつとか、眠たくなっちゃう祝辞とか、祝電とか、そういうのがあるんだろうなって、思ってた。
校長先生が挨拶をしている最中、よく覚えていないんだけど、おもちゃみたいな、おっきい、なんていうのかな、バケモノというか………はっきりとは見えなかったけど、首がないパパがチラリと見えた気がする。
優香ちゃんが私の手を引いて、逃げようって。そう言ってくれた。でも、私はロクに動けなかった。その内、バケモノがこっちに来た。…………目の前で、青葉ちゃんが頭からバケモノに食べられてしまった。
食べられる直前、青葉ちゃんは私に向かって安心させるように微笑んでいた。脳裏に焼き付いて離れない、あの表情。
それからのことは殆ど覚えていない。『アズール』という怖い女の人に、優香ちゃんと燐くんが酷い目に遭ってる時に、震えていることしかできなかった。
私は無力で、みじめで、これっぽっちだって価値なんてない。本来は、私みたいな人じゃなくて青葉ちゃんみたいな人が生き残るべきだった………
ドロリと、暗くてどうしようもない絶望的な感情が頭の中でループする。えらく明瞭になって、どうやら今までと比べてずっと利口になったらしい頭脳は、いかに自分が生きるべきでないかを告げている。
パパとママは―――?
死んだ。
青葉ちゃんは―――?
死んだ。
優香ちゃん、燐くんは―――?
お前のために傷ついた。人を殺した。
――――――――――――――――――――
そんなわけないじゃん!いや、そうだったとしてもだよ!
アズールって人が言ってたんだよ、『強くなれば願いが叶う』って!
そしたらさ、青葉ちゃんだってまた戻って来るよ。
そう、戻って来るよ。
結構、時間が経っちゃったし、青葉ちゃんのクラスメイトも
もう戻ってこれないかもしれないから
せめて、私が、変わらずにいて
居場所を作ってあげないと。
だから、わたしは
いつもの私で、いないとね
足跡
第一話以前
彼女には明確な将来の夢というものがなく、漠然とした目標すらなかった。それは、今現在が幸せで楽しいものだという自覚があるためであり、喜んで変化を望むということが、彼女にはいまいち理解ができなかった。そんな中で、中学校に入ったら「かっこいいお姉さんになる」という目標を設定している櫻井青葉のことを少し羨ましく思っており、自分もいつか「こうなりたい」という将来の目標を、変化を受け入れることができるのだろうかと思い始めている。
経歴
ごく普通の家庭に生まれ、ごく普通の小学校生活を送っている、どこにでもいる女の子。父は会社員、母は専業主婦であり、少々の退屈さを感じながらも、概ね自分が幸せな位置にいることを自覚しており、8分の幸せと、2分の不満とを抱えながら生活している。
成績は中の中で、運動も得意ではないが苦手というほどでもない。クラスの中で言えば、いつも誰かの隣にいるような人柄である。
このような特徴はよく言えば周囲と溶け込む能力が高いことを示しており、悪く言えば主体性が少々欠如しているとも言えるだろう。
人間関係として、PC達、櫻井青葉といった幼馴染と共に過ごしていた。4人はよく一緒に遊んでいたが、こと春日井こむぎに注目すれば、他の女子グループとの交流も多かったであろう。こむぎの中の率直な気持ちとして、あくまでもその人間関係の中心は櫻井青葉であったし、他の幼馴染のことももちろん十分大切だと思っていたが、櫻井青葉に関しては少々別格のポジションに置いていた。
要は、懐いていたのである。
一足先に中学校に入学してしまったPC③に対して寂しさを感じながらも、入学式が近づくにつれ、また4人で一緒に過ごせることに対する楽しみが増していっている。
一抹の不安も、将来の目標も、人間関係も、すべてこれからの自分次第なのだ。そう思うとやはり不安になってしまうが、こむぎは勇気を出して、多少の変化を受け入れようと、前を向いた。
日記
中学校入学以前
3月3日(木)
今日はひな祭りだった。
給食にデザートが出て、ちょっと嬉しかった。
先生が「卒業まで、あと一か月ですね」って言った。
一か月って、長いようで短い気がする。
青葉ちゃんは、いつも通りだった。
私のノートをのぞいて、「字きれいだね」って言ってくれた。
そんな一言なのに、なんだか胸があったかくなった。
中学校の話になると、少しだけ話題を変えたくなる。
楽しみじゃないわけじゃないけど、
まだ、小学校が終わってほしくない。
3月11日(金)
今日は、優香ちゃんがとても忙しそうだった。
卒業式の流れを確認したり、先生に呼ばれたりしていた。
「ちゃんとしなきゃ」って何度も言っていて、
私は「大丈夫だよ」くらいしか言えなかった。
優香ちゃんは、すごいと思う。
ちゃんとしようって、ちゃんと思えるのが、すごい。
でも、少しだけ、無理してるようにも見えた。
そのことを言葉にする勇気は、私にはまだない。
3月18日(金)
燐くんと、久しぶりに一緒に帰った。
中学生になってから、前より背が高くなった気がする。
腕に絆創膏が貼ってあったから聞いたら、
「別に」って言われた。
青葉ちゃんが「また喧嘩?」って言ってて、
私はちょっと笑ってしまった。
燐くんは変わったところもあるけど、
変わってないところも、ちゃんとある。
それが少し、安心だった。
3月24日(木)
卒業式。
体育館は寒かったけど、
胸の奥がずっと熱かった。
校歌を歌っている時、合唱をしているとき、
急に「これが最後なんだ」って思って、
声が少し震えた。
青葉ちゃんと目が合った。
何も言わなかったけど、ちゃんと通じた気がした。
小学校が終わった。
3月30日(水)
春休み。
今日は、青葉ちゃんと公園に行った。
ブランコに乗りながら、中学校の話をした。
クラスが別になったらどうする?って聞いたら、
「また遊べばいいじゃん」って言われた。
当たり前のことなのに、
それを聞いて、すごく安心した。
おそろいのリボンも、ちゃんとカバンに入れた。
―――でも、やっぱりちょっと不安だよ。
4月6日(水)
入学式の前日。青葉ちゃんの家にみんなで遊びに行った。
久しぶりに全員で集まったから、なんだか
くすぐったい感じがした。
青葉ちゃんは制服を早めに披露したかったみたい。
制服を着た青葉ちゃんは、なんだか大人びていて、
素直に「お姉さんみたい」って思った。
青葉ちゃんは中学校に入ってからは「かっこいいお姉さんになりたい」
って言っていたけれど、もうなってるよ。
少なくとも、私は、そう思った。
入学後
4月7日(木)
[空欄]
4月8日(木)
これを書くまでに、少し時間がかかった。
昨日は、ペンを持つことも、ノートを開くことも、できなかった。
だからこれは、
入学式の次の日に書いている。
机の中から日記帳を取り出した時、
少しだけ、変だと思った。
カバンは汚れていたのに、
日記帳だけ、ほとんど傷がなかった。
角が少し丸くなっているだけで、
破れてもいないし、濡れてもいない。
でも、その理由を考える気力は、なかった。
入学式の日。
引き金は、確かにあの日に引かれた。
朝は、わくわくしていた。
みんなと、青葉ちゃんと、
また一緒に過ごせると思っていた。
制服に袖を通した時、
自分が自分じゃないみたいな感覚があった。
昨日までの私と、はっきり違う。
それだけは、妙に鮮明に覚えている。
クラスのみんなは、
「早く大人になりたい」
って言っていた。
どうしてだろう。
私は、大人になることに、少しも魅力を感じなかった。
今のままの方が、落ち着く。
変わるのが、怖かった。
入学式には、練習がなかった。
校長先生の挨拶があって、
このあと、退屈な話が続くんだろうな、
って思っていた。
途中までは、普通だった。
でも、
はっきりとは覚えていないけれど、
おもちゃみたいに大きくて、
バケモノみたいなものを、見た気がする。
首がない、
パパみたいな形。
優香ちゃんが、私の手を引いた。
「逃げよう」って、言ってくれた。
私は、動けなかった。
体が、言うことをきかなかった。
そのうち、
それは、こっちに来て。
……目の前で、
青葉ちゃんが、頭から食べられた。
その直前、
青葉ちゃんは、私に向かって、
安心させるみたいに、笑っていた。
あの顔が、
ずっと、離れない。
そのあとのことは、ほとんど覚えていない。
『アズール』という、怖い女の人がいて、
優香ちゃんと燐くんが、ひどい目に遭っていて、
私は、ただ、震えていた。
私は、無力で、
みじめで、
価値なんて、なかった。
本当は、
私じゃなくて、
青葉ちゃんみたいな人が、
生き残るべきだった。
暗くて、どろどろした考えが、
頭の中を、何度も回る。
頭は、妙に冴えている。
前より、ずっと、はっきり考えられる。
そのせいで、
自分が生きている理由が、
見つからない。
パパとママは―――
死んだ。
青葉ちゃんは―――
死んだ。
優香ちゃん、燐くんは―――
私のために、傷ついた。
私は、何もしていない。
4月9日(土)
今日は、知らない女の子たちに会った。
二人とも、昨日の怖い人――アズールさんのところにいる人たちで、「ヤマトナデシコ」と「ヴェノメノン」と名乗った。
ヤマトナデシコさんは、外国の人らしい。日本が好きみたいで、カタコトの日本語を使う。
ずっと着物を着ていて、すごく元気。場の空気を、快活に、明るくする感じがした。
ヴェノメノンさんは、体中に包帯を巻いていた。服より包帯の方が多いんじゃないかって思うくらい。
でも、しゃべり方は落ち着いていて、怖い感じはしなかった。
二人とも、アズールさんのことをある程度、慕っているみたいだった。
それが、少し不思議だった。
今日は、たくさんの説明をされた。
「オーヴァード」という言葉。
「FH」という組織。
「セル」というもの。
全部、初めて聞いた。
オーヴァードは、レネゲイドというウィルスに感染して、能力に目覚めた人たちのことらしい。
能力には「シンドローム」という種類があって、それぞれ、できることが違う。
正直、内容は難しかったけど、話自体は、不思議とスポンジみたいに、
染みわたるみたいに頭に入ってきた。
優香ちゃんの能力。
手が、異形みたいに変わって、
ものすごく力が強くなっている。
エグザイルとキュマイラ、
という名前のシンドロームらしい。
また、闘争本能というか、凶暴性というか、
こう言う言葉では表したくないけれど、
そういうものが前面に出ているようだった。
優香ちゃんは、
「こんなの、嫌だ」
って言いながら、
私たちの前では、なるべく平気そうにしていた。
燐くんの能力。
黒い炎をまとった剣を、生み出せる。
サラマンダー、というシンドローム。
燐くんは、
「まあ、使えればいいだろ」
みたいな顔をしていて、
案外平気そうだった。燐くんの様子は、
伺い知ることができない。
私の能力。
銃を、生み出せる。
それを、難なく使える。
ノイマンと、モルフェウス。
そう説明された。
不思議だった。
怖いはずなのに、
銃を持つこと自体には、あまり抵抗がなかった。
どうやって撃つかも、
どう狙えばいいかも、
説明されなくても、だいたいわかった。
それを変だとは、思わなかった。
――――――――――――
不思議なことに、
今日は、昨日よりも、落ち着いている。
泣いていないし、
取り乱してもいない。
優香ちゃんと燐くんの前では、
なるべく、いつも通りにしている。
二人を安心させたい。
それだけを考えている。
胸の奥が、
何も感じていないみたいに、
静かだ。
それが、
正しい状態なのかどうかは、
わからない。
4月13日(水)
今日、アズールさんから「仕事」を言い渡された。
私と、優香ちゃんと、燐くん。
三人まとめて呼ばれて、
頑丈そうな、装甲車みたいな車に乗せられた。
仕事の内容は、
UGNという組織への襲撃。
FHの敵対組織らしい。
正直、
「仕事」と言われても、
ピンとこなかった。
「各自の能力を生かして、暴れてこい」
そう言われた。
ヤマトナデシコちゃんと、ヴェノメノンちゃんも、
一緒に車に乗っていた。
ヤマトナデシコちゃんは、
相変わらず元気そうで、
「たのしみデス!」
なんて言っていた。
ヴェノメノンちゃんは、
静かに目を閉じていた。
車の中は、
妙に揺れなくて、
音も小さかった。
UGNの建物に、
装甲車が、そのまま体当たりした。
次の瞬間、
外は、混乱していた。
すぐに下車して、
それぞれ動く。
ヤマトナデシコさんとヴェノメノンさんは、
私たちとは別の方向へ行った。
迷わなかった。
考える前に、体が動いていた。
敵は、UGNのエージェント三人。
三人で、協力して戦った。
でも、優香ちゃんは、力が強すぎて、
自分でも制御しきれていないみたいだった。
何とか倒して、とどめは刺さないようにしよう、
と、思っていた。
でも、
倒れて、動けなくなった一人を、
優香ちゃんが、殺した。
止められなかった。
燐くんも、私も、
ただ、見ていることしかできなかった。
不思議なことに、
燐くんは、あまりショックを受けていないようだった。
「仕方ないだろ」
って、言っていた。
優香ちゃんは、戦いが終わったあと、
ひどく、震えていた。
「私、何をしたの……」
って、何度も言っていた。
私は、「大丈夫だよ」って言った。
それ以上の言葉は見つからなかった。
今日の出来事を、どう受け止めればいいのか、
まだ、はっきりしない。
でも、考えられることは、整理できる。
・任務は達成した
・三人とも生きている
・優香ちゃんは、強い衝動に影響を受けやすい
・燐くんは、割り切りが早い
・私は、撃てる
書いていて、変だとは思わない。
ただ、青葉ちゃんが、ここにいないことだけが、
一つだけ、現実味がない。
今日は、ここまで。
4月17日(日)
消灯後にヴェノメノンちゃんとヤマトナデシコちゃんに、声をかけられた。
私たちと話しているところを見られたら、アズールさんに怒られると思う。
でも、二人とも、あまり気にしていない様子だった。
どうしたのか聞くと、「食べ物、探しに行くデス」
と、ヤマトナデシコさんが言った。
この場所の食事は、栄養は足りているけれど、味がしない。
それは、確かだった。
ヴェノメノンさんは、「心配だから、ついていく」
と言っていた。
私たちも、同意した。
倉庫には、レーションみたいな食料が、たくさん保管されていた。
黙って物資を探していると、ヤマトナデシコさんが、
何かのボタンを押してしまったらしい。
床が開いた。
隠し通路みたいなものが現れた。
全員でその通路を進んだ。
通路の先は、監視室みたいな部屋だった。
何枚ものモニターが動いていて、データや映像が、映し出されていた。
そこに、私と、優香ちゃんと、燐くんの、オーヴァードとしてのデータがあった。
詳しいことは、
よくわからなかった。
部屋を調べていると、
後ろから、足音がした。
アズールさんだった。
見つかった。
手始めに、アズールさんは
ヤマトナデシコさんと、
ヴェノメノンさんの意識を、
簡単に奪った。
そのあとで、
私たちに、こう言った。
「一撃でも、私に当てられたら、見逃してやろう」
最初に、
私が、銃を抜いた。
撃った。
でも、躱された。
次の瞬間、
カウンターで、殺された。
意識が、途切れた。
それから、
戻ってきた。
リザレクト。
次に、
優香ちゃんが、殴りかかった。
でも、同じ。
躱されて、
殺されて、
また、生き返った。
最後に、
燐くんが、剣を振るった。
黒い炎の剣が、
ちゃんと、アズールさんに届いた。
でも、
アズールさんは、
あまりダメージを受けていないようだった。
少しだけ、
満足そうな顔をして、
部屋を出ていった。
あとに残ったのは、
私たちと、
倒れていた二人。
リザレクトは、
生き返るだけで、
完全に元に戻るわけじゃない。
意識を取り戻したヴェノメノンさんが、
私と、優香ちゃんを、治療してくれた。
オーヴァードの能力らしい。
でも、
治療している間、ヴェノメノンさんは、
とても苦しそうだった。
息が、荒くなっていた。
包帯が多い理由が、
なんとなく、わかった気がした。
4月22日(金)
今日は、アズールさんに
「見せたいものがある」
と言われて、外に出た。
私と、優香ちゃんと、燐くん。
それから、ヤマトナデシコさんと、ヴェノメノンさん。
連れていかれた場所を見て、
すぐに、わかった。
本当なら、
私たちが通うはずだった中学校。
入学式で起きたことは、
その場にいた、ほとんどすべての人の命を奪ったらしい。
校門の前には、献花台があった。
花や、メッセージ、ジュースや、お菓子。
こんなに、たくさん。
その中に、
私たちの名前に向けたメッセージもあった。
この中学校に行かなかった友達からのもの。
それを見て、私たちは、
世間的には「死んだ」ことになっているんだと、理解した。
その直後だった。
献花台が、押しつぶされた。
入学式で見た、
あのおもちゃみたいなバケモノが、そこにいた。
そのそばに、
三人の人影。
「ワンダーマム」
「ソルエレジー」
「ルナスケルツォ」
そう名乗った。
ワンダーマムは、母親みたいな雰囲気の女性だった。
アズールさんと、同じくらいの年に見えた。
ワンダーマムは、ソルエレジーとルナスケルツォに、
「あの子たちと、遊んでくるのよ」
と言って、アズールさんと向き合った。
二人は、しばらく睨み合ってから、
どこかへ移動していった。
たぶん、戦いに行った。
残ったのは、双子みたいに振る舞う二人と、
あのバケモノ。
ルナスケルツォは、クールな少年。
ソルエレジーは、元気な少女。
入学式の惨事を起こしたのは、
彼ららしい。
私たちは、戦った。
優香ちゃんと、燐くんと、
ヤマトナデシコさん、ヴェノメノンさん。
戦いの途中で、双子は言った。
自分たちは、FHセル「キンダーガーデン」に所属している、と。
同じFHなのに……?
一瞬、そう思ったけれど、考える余裕はなかった。
結果として、バケモノは倒した。
双子も、撤退した。
その直後、アズールさんが戻ってきた。
傷ついていた。
ワンダーマムを、倒しきれなかったみたいだった。
ヴェノメノンさんは、ずっと、私たちを治療してくれていた。
戦闘中も、私たちの傷を、肩代わりしてくれていた。
でも、限界だったらしい。
「最後に、人を助けられてよかった」
そう言って、ヴェノメノンさんは、
アズールさんの腕の中で、息を引き取った。
ヤマトナデシコさんは、
泣いていた。
優香ちゃんも、燐くんも、
沈んだ顔をしていた。
でも、
私の心は、静かだった。
さざ波一つ、立たなかった。
アズールさんは、
しばらく、何も言わなかった。
或いは、黙とうをしていたのかもしれない。
それから、
私たちに向き直って、言った。
「強くならなければならない。
強くなければ、このように……死んでしまう。
しかし、強くなりさえすれば、全てが手に入る。
特に、優香、こむぎ、燐。
お前たちには、その力がある。
強くなりさえすれば、
全ての望みが叶うだろう。」
その言葉を聞いた時、
一つだけ、はっきりした。
私には、目標ができた。
強くなる。
強くなって、
青葉ちゃんを、取り戻す。
それが、
今の私の、進む先。
そして、青葉ちゃんが戻って来るまで、
居場所を用意しておかないとね。
今日は、ここまで。
4月23日(土)
今日は、
ヴェノメノンさんの遺品を整理した。
小さな荷物だった。
必要最低限のものしか、持っていなかったみたいだった。
その中に、ノートが一冊あった。
中身は、オーヴァードの力を使いこなすための、技術について書かれていた。
能力の出力を安定させる方法。
体への負担を減らす考え方。無理をしすぎないための、簡単な目安。
文字は、丁寧で、読みやすかった。
最後のページに、こう書いてあった。
「少しでも、役に立つと嬉しいな!」
ヤマトナデシコさんは、
そのページを見て、しばらく黙っていた。
いつもの元気がすっかり意気を潜めていたようだった。
優香ちゃんは、
ノートを胸に抱えて、
泣いていた。
燐くんは、
何も言わなかったけど、
ノートを、何度も読み返していた。
それぞれ、
ヴェノメノンさんのことを、
大切に心に刻んだみたいだった。
私は―――
特に、何も感じなかった。
悲しくもなかったし、
寂しくもなかった。
ノートを読んで、思ったことは一つだけ。
有用だ、ということ。
書かれている内容は、
理にかなっている。
実践すれば、
生存率は、上がると思う。
それだけだよ。それだけ………
今日は、ここまで。
一年生、一学期
5月4日(水)
アズールさんが、「いい加減コードネームを決めろ」
と言ってきた。何が良いかな…‥…。
そうだ、銃を撃つとき、いつも同じところに指がかかる。
引き金。
撃つか、撃たないか。
進むか、止まるか。
引き金は人間の意思だ。意思を象徴するものが、引き金。
引き金を、引ける人間でありたい。
「トリガー」
明日、アズールさんに決まったって伝えよう。
5月12日(木)
ヤマトナデシコさんに、制服に対して、
「ソレ、まだ着るデスか?」
って聞かれた。
「うん、着るよ」
って答えたら、
「オー!ジャパニーズ、制服!!」
って笑ってた。
よくわからないけど、
肯定された気がした。
5月20日(金)
優香ちゃんは、
最近あまり話しかけてこない。
1人で考え込むことが多くなってる気がする。
私が話しかけても、ちょっと素っ気ない感じ。
6月3日(金)
夏服に変えた。
ちゃんと、衣替え。
燐くんは「生真面目だな…」
って言った。そりゃそうだよ!
私たち、花の中学生でしょ!
6月10日(金)
燐くんが、
「なんでそこまで学校にこだわるんだ?」
って聞いてきた。
うまく説明できなかったので、
「必要だから」って言ったら、
少し困った顔をしていた。
6月22日(水)
優香ちゃんが、
「こむぎちゃんって、その…平気そうだよね」
って言った。ずいぶん言葉を選んでいる
様子だった。
「そう?」
って返したら、少し困った顔をしてた。
どうしちゃったんだろう?
7月1日(金)
本当なら、期末テスト。
だから、
問題集を一冊、解いた。
中学生たるもの、全国の授業
進度に合わせて勉強しないと!
7月8日(金)
また、優香ちゃんから殺意が溢れて、
敵を殺してしまった。
優香ちゃんは、また、顔を曇らせていた。
―――このことに関しては、
私もかける言葉が見当たらなかった。
7月28日(木)
世間はもう夏休みらしい。
私たちは関係なく、訓練や任務の日々。
私とヤマトナデシコちゃんは、夏祭りをこっそり計画した。
どうにかこうにか、不自由な環境のなかで、
線香花火と、ラムネを何本か持ってきて、夏祭りを楽しんだ。
ヤマトナデシコちゃんは心から楽しんでいた。
「二ホンのお祭り!サイコーです!」
燐くんはそれを心なしか楽しそうに眺めていた。
優香ちゃんは―――やっぱり、ずっと暗い顔。
8月3日(水)
任務。
暑い。
8月18日(木)
優香ちゃんが、
「こむぎちゃんは、変わらないね」
って言った。
それは、どういう意味、なんだろう
8月26日(金)
夏が終わる。夏というか、一学期が、だけど。
普通の中学生って、どんな感じなんだろう?
もっと、こう、明るいよね、きっと
友達と喋ったりさ
それとも、普通の中学生も
これくらい単調なのかな?
よく、わからない。
一年生、二学期
9月3日(土)
衣替えの話をした。
まだ暑いけど、冬服の準備。
結構任務で汚れちゃうから、
汚れにくい繊維にできないかな、とか
優香ちゃんはあまりこの話に
興味がなさそうだった。
9月14日(水)
任務にも慣れてきて、みんなの動きが
洗練されていくように感じる。
特に、優香ちゃんは徐々に殺意の
コントロールが上手くなっているみたいだった。
褒めてみると、複雑そうな顔をしていた。
10月1日(土)
本当なら、文化祭。
だから今日は、紙で飾りを作った。
ナデシコちゃんにあげてみると、「オリガミデスか?」
と聞かれた。ちょっと違うな………
文化祭、良いなぁ……焼きそば、久しぶりに食べたい。
10月6日(木)
ナデシコちゃんと燐くんが一緒に訓練をしているのを見つけた。
ナデシコちゃんはヴェノメノンさんから受け継いだ刀の柄で
圧縮した火炎を使って何とか戦いに使えないだろうかと相談していた。
10月12日(水)
優香ちゃん、
最近よく一人でいる。
声をかければ返してくれるけど、
自分からは来ない。
10月19日(水)
任務。
敵の数が多かった。
燐くん、一人で前に出すぎ。
戦闘後、腕に火傷があった。
治せるのかと聞いてみた所、
「どうだろう」
とだけ返事。
燐くんは私と優香ちゃんを守ろうとするから……
11月2日(水)
制服にカーディガンを合わせてみた。
自分で言うのもなんだけど、結構
似合ってるんじゃないだろうか。
そろそろ肌寒くなってきた。
優香ちゃんと燐くんは赤い上着を着るようになった。
お揃い……仲がいいね!
11月9日(水)
優香ちゃんと、
短く話した。
「寒くなったね」
「そうだね」
うーん、どうにもうまく会話ができないな…‥
ナデシコちゃんに相談してみると、「パッションデス!」
参考にならないなぁ
11月15日(火)
燐くんは徐々にレネゲイドコントロールのコツを覚えてきたみたい。
優香ちゃんも、殺意のコントロールがずっと上手になった。
でも…優香ちゃんは焦るみたいに、冷静に人を殺すようになった。
燐くんも、その様子を少し心配している。
………優香ちゃん、どうして?
11月22日(火)
世間は合唱コンクールだって。
合唱かぁ………
小学校で歌った、「怪獣のバラード」
あれは良かったな。
6年生のお別れの会で歌って、泣いちゃった
記憶がある。
合唱。みんなでまた、歌いたいな。
11月30日(水)
ノイマンに覚醒して良かった。
授業を受けなくても、勉強が分からなくなることはないからね
実力を発揮できるテストとかがないのが偶に傷だけど。
―――私も、強くならなくちゃ。
12月4日(日)
12月に入ると、いよいよ冬って感じがする。
春夏秋冬。私たちがここに来てから、
もう季節をコンプリートしちゃった。
一年って早いなぁと思う。
12月7日(水)
燐くんが、修行の後で手を温めていた。
炎を操れるサラマンダーでも、結構融通効かないのかな。
ああそうだ、部屋に家電を置くことにした。
【ブラックマーケット】ふふん、私はノイマンの力で貯めた
お金で役に立つよ!
12月14日(水)
任務。優香ちゃんが敵を皆殺しにしてた。
優香ちゃん…………
12月24日(土)
クリスマスイブ。サンタさんがもしもいるなら、
私たちを見て何を想うのだろうか。
同情して、特別なプレゼントを…?
それとも、悪い子だったから、プレゼントなしかな。
小さなケーキを用意して、みんなでちょっとした
パーティーを開いた。
ナデシコちゃんがはしゃぎすぎて、アズールさんに
怒られてしまった。
………ふふ
12月31日(土)
大晦日。なんと、今日は任務がなかった。
自由に動けるわけではないけど、
ちょっとした安息日のように感じられた。
この一年、色々あったと思う。
――――――来年、かぁ
私は、どうしよう?
徐々に危険な任務も任されるように
なったし、そもそも青葉ちゃんのためにも
私は強くならなければならない。
何かを、変えなくちゃいけない。
何かを、犠牲にして。
一年生、三学期
1月11日(水)
三学期が始まる。
結局、年末年始はお休みとは無縁だった。
ヒマだったのは12/31くらいで、
元旦からもうフル稼働。
ちょっと疲れちゃうよ……
夏服をクリーニングに出しておこうかな。
1月16日(月)
任務なし。
ナデシコちゃんと、元旦に食べ損ねた餅を
整理するため、ひたすら食べた。
優香ちゃんはやっぱり暗い顔のまま。
もう知らない!ずっと暗い顔の人に
お餅は当たりませよ~だ!
―――そんな顔で、青葉ちゃん会う
つもりなのかな。
1月22日(日)
燐くん、ずっと修行。
声をかけると返事はするけど、
目が、なんというか、顔つきが変わった。
…ような、気がする。
燐くんは時々、つらそうな表情をする。
僅かだけど、元々表情の変化が乏しい燐くんだから。
ちょっとの違いも目に付くのかな。
――燐くんも、なのかな
1月28日(土)
とかく、私は強くならなくちゃいけない。
そうしないと、スタートラインにも立てないから。
どうすればいいかと考えてみる。
身体能力は、モルフェウス、ノイマンじゃあ強化に限界がある。
それなら、アーマーか何か、強化外骨格のようなもので
強化するのはどうだろうか?
2月3日(金)
節分。
鬼がいるとすれば、それは優香ちゃんだろう。
――――――結構無神経だね、これは
ちょっと触れずらかったから、結局豆まきなんかはやらなかった。
代わりに、恵方巻代わりの鉄火薪を食べた。
例によって、ナデシコちゃんは喜んでいた。
2月7日(火)
強化アーマーに関して、進展があった。
FHは『タルタロス』と呼ばれるパワーアーマーを
開発しているらしい。
まだ試験的な導入で、テスト用のエージェントを
募集しているとのことだった。
私は一も二もなく飛びついた。
まだ結果は出てないけど、テストエージェントに
なれるといいな。
2月14日(火)
バレンタイン。
チョコを作ってみた。作ってみたって言っても、
市販品のチョコを溶かして、固めただけ。
友チョコだよって言って、優香ちゃん、燐くん、
ナデシコちゃんにチョコをあげた。
優香ちゃんは燐くんの方を見ていた気がするけれど、
一日中気まずそうにしていた。
―――やっぱり、優香ちゃんはあの顔のまま。
2月20日(月)
燐くんのやけどが増えてる。
気が付いたら、燐くんの体はどんどん
ボロボロになっていっている。
多分、私たちのことを守りながら
戦っているから。
「大丈夫?」と聞いたら、「慣れたからな」って。
そう言う問題じゃないよ、燐くん。
2月26日(日)
強化アーマー『タルタロス』のテストエージェントに
なることが決定した。
まずは戦闘データを収集するということで、
今日からは戦闘記録装置を
取りつけて戦うことになる。
最終的には、生物学的・心理学的手術をして
『タルタロス』の装着ができるようになる
らしい。
それまでは、燐くんと優香ちゃんに
負担をかけちゃうかな。
3月3日(金)
ひな祭り。
いっつも思うけれど、こういう年中行事に関して、
ナデシコちゃんの前のめり具合が凄い。
モルフェウスの能力でひな人形を作ってみた所、
ずっと大切にすると言っていた。
優香ちゃんはそれを眺めてるだけだった。
3月8日(水)
もう三月。卒業式の季節だなぁとぼんやり思う。
本当だったら、仲良くなった先輩を泣きながら
見送ったりしたのだろうか。
今日の戦闘は非常にうまくいった。
優香ちゃんと私の連携が上手くいって、
敵を短時間で処理することができた。
戦闘記録装置もついてるし、結果を出さなくちゃね。
気になることは、最近の優香ちゃんが
酷く焦っているように見えることだ。
冷徹に、殺戮を繰り返している。
3月15日(水)
制服に血が付いているのを見つけた。
返り血だろうか?自分の血だろうか?
どうにしろ、洗えば落ちるから
関係ないか。
3月21日(火)
燐くんと一緒に本当だったら春休みなのにね、
何てお話をしながら任務を終わらせた。
燐くんは戦闘が終われば、いつもの雰囲気に戻る。
それが、ちょっと違和感というか、
燐くんはどういう風に私たちを見てるんだろう?
3月25日(土)
最近起こった変化を感じる出来事は、
ナデシコちゃんの日本語の上達だろう。
私は、時間が空けば中学校の勉強をしているのだけど、
国語の勉強は毎回ナデシコちゃんと一緒にやっていた。
その結果、ナデシコちゃん本人の素質か、
見る見るうちに日本語が上手になっている。
―――やっぱり、人は変わるものなのか。
3月31日(金)
明日から、二年生。
学校はもうないけれど、青葉ちゃんの席だけは―――
開けておかないと。
4月から、第一回目の手術が始まる。
『タルタロス』への道のりだ。
二年生、一学期
4月10日(月)
二年生っていう実感ってこんなにもないものか。
いやまぁ、後輩とかもいないし、
実感できる要素が少ないのは確かだろう。
中二病って言葉があるけれど、今の私たちの生活は、
中二病の人が見たら憧れる生活なのかな。
そう燐くんに話してみると、少し笑ってくれた。
4月15日(土)
第一回目の精神強化手術を行った。終わってみても、
あんまり実感がわかない。
前より躊躇なく動けるようになった気がするけど、それくらい。
ナデシコちゃんが経過観察の間、折り鶴を折ってくれた。
―――いつの間に、そんな技術を。
4月22日(土)
任務の終わり、自由行動時間に、桜を見にいった。
何となく、声をかけにくくて、一人で行った。
―――寂しい。
変わらずにいようと、思った。
化け物であってはならないと強く思った。
化け物は、青葉ちゃんの隣には立てない。
―――そう思って、優香ちゃんの顔が頭に浮かんだ。
優香ちゃんは、バケモノじゃない、よね?
4月28日(金)
この頃、燐くんとナデシコちゃんが良く喋ってるのを見かける。
どうも、剣術の話らしい。
ヴェノメノンさんの柄を何とか利用する戦闘方法が煮詰まって来てるみたい。
でも、一生懸命考えるナデシコちゃんは可愛らしくて、
思わず笑みがこぼれた。
みんな、一生懸命なんだ。
5月2日(火)
世間はゴールデンウィークに突入している。
今日は、そんなことはお構いなしに任務。
今、私は密かに『タルタロス』装着後の戦闘プランについて
案を練っている。
どんな武器を使えばいいかな。
うーん、なんとか、強化アーマーの恩恵を得て、
高火力の火器を装備したいところだ。
5月9日(火)
二回目の精神強化手術が施された。
なるほど、これは結構きついかも。
上手く言葉では言い表せないけれど、
世界が色あせたみたい。
でもこれで、『タルタロス』を装着できる。
暫くは、手術の予後を見て、戦闘への影響を調べてから、
装着するということになった。
―――楽しみ。
5月14日(日)
優香ちゃんの戦果が褒められていた。
いや、褒められていたっていうのは語弊があるか。
優香ちゃんの戦果―――敵を殺害した数が、
このままのペースで行けば、ここらのエリアのFHのトップになるらしい。
優香ちゃんはそのことをアズールさんから、
辛そうな表情で聞いていた。
とてもじゃないけど、踏み込めなかった。
5月20日(土)
任務、任務、任務。
その繰り返し。
6月3日(土)
書き忘れていたけれど、衣替えをした。
優香ちゃんも、燐くんも、とっくの昔に制服を
捨てちゃった。
私は、こっそり二人の制服を取っておいてある。
もちろん、青葉ちゃんの制服もね。
モルフェウスの能力は、便利だ。
6月8日(木)
任務なし。
今日は一日中『タルタロス』に装備すべき火器について考えていた。
メインはやはり、GIANT M621だろう。
20mmの火力は魅力的だ。
問題は、M621はモルフェウスの能力を総動員しても、
一つしか生産できないことだ。
私の演算能力から考えて、最大5つの武器を装備することになる。
武器選定は慎重に進めなくちゃ。
6月14日(水)
梅雨の時期は気分が沈んでいけない。
じめじめした湿度には、さしものオーヴァードもお手上げらしい。
この建物も、去年は気にならなかったけれど、雨漏りが発生していたらしい。
ナデシコちゃんと一緒にバケツを用意してあげた。
6月22日(木)
二つ目の武器は信頼性を考慮して、M2重機関銃にすることにした。
ブローニングの魅力はその制圧力。
継続的な火力を投射し続ける点もいい。
分かっていたことだけれど、人の殺しやすさでモノを考えるのは―――
7月1日(土)
期末テストの時期。折角だからということで、
ナデシコちゃんにも国語のテストを受けてもらった。
点数はまぁ、まずまず。それでも、異国の地でこれだけ点数が取れるのなら、
もう充分日本語をマスターしたということだろう。
優香ちゃんは興味なさげ。
燐くんは、テストを受けたくないような顔をしていた。
燐くんも、今のうちに勉強しておいたほうが良いと思うけどな。
7月7日(金)
七夕だ。笹の葉はないけれど、短冊を書いて見た。
ナデシコちゃんもこの文化を興味深そうに見ていた。
流しそうめんとかもしたいなぁ、なんて考えながら、お願い事をした。
青葉ちゃんを、返してください。
7月18日(火)
燐くんが訓練中に倒れてしまった。
直ぐに起きたけれど、「問題ない」って言う声が、少しかすれていた。
燐くんはこの頃無理をしている気がする。
いや、みんなずっと無理をしているんだろうけど、
私のことは、放っておいてもいいのに。
7月25日(火)
世間はもう夏休みに入っている。
相変わらず任務だけれど、今日の任務では
大人数を相手にした。
多勢に無勢の環境下では、誤射をせずに敵を一斉に制圧する手段が欲しい。
という訳で、手元に携行する武器として、傑作PDWとしてMP7を採用することにした。
7月31日(月)
7月ももう終わり。
大人の人たちが、一年はあっという間とか言う理由がよく分かった。
忙しさっていう漢字は心を殺すっていう意味なんだ。
暑いよ~~~、うん、忙しさとかもうどうでもいい。
この暑さが収まってくれれば……
そう考えれば、まだ8月が待っているのか……
8月2日(水)
暑い。暑い。
暑さで脳ミソがでろでろになって、レーザーランチャーを
搭載火器として採用してしまった。
信頼性とか、整備性とか、一つくらいはないがしろにしても良いだろう。
8月6日(日)
任務。
暑い。銃が、手に張りつく。
終わったあと、水をたくさん飲んだ。
8月14日(月)
ネズミ一匹寄り付かないこのセルだけれども、
蚊は元気に寝室を飛び回っている。
今日は我慢の限界がきて、一日中蚊と格闘した。
ナデシコちゃんと一緒に蚊取り線香を買ってきて、
その威力に二人で驚嘆した。
8月18日(金)
私の弱点は接近戦だ。今日の任務でよく分かった。
最後の一丁。その武器は拳銃に決めた。
FG-666。悪くない銃だ。
今日は大型拳銃を扱う訓練に集中した。
8月30日(水)
夏が終わりそう。暑さが去ってくれるのはいいけれど、
思い出がこのまま終わりそうで、それが寂しくて、ちょっとした夏祭りをやった。
去年は7月に線香花火とラムネで楽しんだけれど、今年はもうちょっと豪華にした。
焼きそば、お好み焼き、それから、モルフェウスの能力を使って、射的の屋台を作ってみた。
ナデシコちゃんと燐くんは楽しんでくれたけど、やっぱり優香ちゃんは心から楽しんでいるようには見えなかった。
二年生、二学期
9月4日(月)
二学期の始まり。
まだまだ残暑が続いているので、もうしばらくは夏服のままでいいだろう。
『タルタロス』の引き渡しも決まり、いよいよ私も大規模強化だ!
なんてね。
9月15日(金)
ナデシコちゃんが日本は何故秋をありがたがるのかと質問してきた。
秋は収穫の時期だから、みんなテンション上がってたんじゃないかなぁって。
そう言ったら、でも読書の秋は意味が分からないと思う、と返されて、答えに窮してしまった。
9月22日(金)
優香ちゃんが『キルリーダー』の称号を得たらしい。
敵対組織のエージェントを最も殺したものに送られる称号で、本人は相変わらず暗い顔のままで
その称号を受け取った。
優香ちゃんにとって、『キルリーダー』は強さの通過点に過ぎないらしい。
私も、なにか賞状とか欲しいな。これだけ頑張ってるんだからさ。
10月2日(月)
文化祭の時期。
お祭りって言うのは無条件に楽しいものだと小学生の時は思っていたけれど、
どうやらそれは間違いで、青葉ちゃんと一緒だから楽しいイベントだったのだと思う。
ということは、青葉ちゃんが戻ってきたら、きっと素晴らしい日になるだろう!
ふふ、青葉ちゃんとなら、どんな屋台を回ろうかな。
中学生のウチは無理かもしれないけれど、高校でもチャンスはあるもんね。
10月14日(土)
優香ちゃん、
最近よく一人で外に出る。
―――ああ、たぶん、敵を探してるんだろうな。
どうしてそんなことをしてるんだろう?
それは、必要なことなのかな????
10月21日(土)
任務、任務、任務
もうすぐハロウィンだよ。もうちょっと休ませてくれてもいいのにさ!
そういえば、だんだん肌寒くなってきた。カーディガン羽織ろう。
明日、クリーニングに取りに行かなくちゃ。
11月3日(金)
タマネギ、ジャガイモ、豚肉、そして、ニンジン……
カレーを作ってみることになった。
ナデシコちゃんが「二ホンのカレーを食べてみたいです」
って言ったので、作ってみることにした。
優香ちゃんは殺意のコントロールができるようになったとはいえ、
力の制御はまだ苦手らしく、調理には加わろうとしなかった。
完成したカレーは絶品で、いや、絶品というにはクオリティはあれかもしれないけれど……
とにかく!手作りっていいなぁって思ったのでした。
11月8日(水)
『タルタロス』引き渡しは来月になった。楽しみ。
今日の任務でも、優香ちゃんに迷いがない。
どんどん、動きが洗練されて行っている。
―――少し、怖い。
11月23日(木)
11月もそろそろ終わりを迎える。
『タルタロス』の引き渡しが12月っていうのは、
クリスマスもあって、ちょうどいい感じ。
みんなの負担を減らせることができれば、こんなにうれしいことはない。
12月1日(金)
冬服、コート、今日はクリーニングに出していた
制服一式を回収した。
この手続きというか、作業も去年もやったけれど。
何と言うか、クリーニング屋さんのおばさんも、
世間話に興じてくれる。
頭の中で、中学校の話をでっちあげて世間話をするのは、
本当に中学校に通っているみたいで楽しい。
12月6日(水)
今日、強化パワーアーマーの『タルタロス』の引き渡しが行われた。
パワーアーマーというからには、それはもう搬入作業は大変だった。
どうにかできないかと難儀していた私は、モルフェウスの能力を使えないかとひらめいた。
頭の中で『タルタロス』の設計を紐解いて、折りたたんでいく。
私は、このエフェクトをそのまんま、〈折り畳み〉と呼ぶことにした。
12月12日(火)
任務の効率が飛躍的にアップした。
『タルタロス』の威力はすさまじく、簡単に敵が薙ぎ払われていく。
これで、ある程度の強さを手に入れることができた。
青葉ちゃん、待っててね。
12月24日(日)
クリスマスイブ。でも、優香ちゃんは興味なさそう。
自由時間にできることが多くなって、今年はホールケーキを
入手することができた。
むぅ、ケーキが手に入ればみんな笑顔になると思ったのに……
やっぱり、もう手遅れなのかな
12月31日(日)
長いようで短かった一年が終わる。
年末の番組なんかを見てみたいなと思って、
〈ブラックマーケット〉でテレビを買ってみた。
優香ちゃんが少し笑ったのが見えた。
その後、優香ちゃんははっとしたような顔をして、
ブランケットを被って寝てしまった。
二年生、三学期
1月9日(火)
三が日が開けて、新学期が始まる。
私たちに学期の区分は関係ないけれど、中学生である以上は、
当然意識するべきだよね!
今日はナデシコちゃんと一緒に任務。
誰と連携しても最大のパフォーマンスを発揮できるようにしないと。
1月13日(土)
今日は珍しく任務がない一日だった。
朝起きて、顔洗って、制服を着て…
久しぶりにナデシコちゃんに国語を教えてみた。
時間があれば、他の強かも教えたいな。
1月24日(水)
任務、任務、任務、任務。
今日は一日中任務だった。
疲れた~………日記を書くのも面倒くさいので、
きょうはここまで。
2月2日(金)
節分と言えば大豆だけれど、豆まきというのはもったいない気がする。
何より、床に落ちた大豆は食べたくないしね。
という訳で、今日は落花生を用意した。
「鬼は外」とは言わなかったけれど、
福が舞い込んでくると信じて。
2月12日(月)
冬の寒さも少し落ち着いてきた。
そう言えば、私たちの寝室には暖房がない。
普段は燐くんが能力を使って快適な室温を保ってくれてる。
逆説的に言えば、燐くんが体調を崩せば、それに合わせた室温となる。
何が言いたいかというと、冬だというのに、燐くんが風邪をひいてしまったがために、
部屋の中が真夏のように暑いのだ。
私は舌を出しながら制服をパタパタさせていると、優香ちゃんは心配そうに
燐くんを看病していた。
私の見立てでは軽い風邪だよと伝えたけれど、
優香ちゃんは「関係ないでしょ」って、いつもより棘のある言い方をして
看病に戻った。
―――もしかして
いや、どうかな。優香ちゃんは優しいからね。
2月14日(水)
知のバレンタインとはまさにこのこと。
久しぶりの凄惨な任務だった。
UGNのチルドレン―――私たちと同世代だろうか―――を手にかけた。
私たちは、いつでも立場が逆転しうるだろう。
正直、蒼穹の種がなければ、UGNの方に行っても良かった。
青葉ちゃんが帰ってきたら、真面目にUGNへの裏切りを検討したって良い。
2月20日(火)
青葉ちゃんが帰ってきたらどうしようか。最近はそればかり考えている。
UGNのチルドレン……最後に目が合った時の表情が忘れられない。
青葉ちゃんに、なんて顔向けすればいいんだろう?
いや、そんなこと考えても、仕方ないか。
3月1日(金)
早いもので、もう年度末が来てしまった。
正直、この生活がこんなに長く続くなんて思っても見なかった。
なるほど、青葉ちゃんを取り返すために必要なステップは多いのだろう。
でもさ、早く会いたいよ。青葉ちゃんに。
―――みんなも、同じだよね?
3月15日(金)
制服が少しきつい。
私、太っちゃった……?
現実を直視するのはつらいことだ。
でもでも、乙女たるもの、やっぱり痩せたいと思うのは
必然だと思う。
今日はナデシコちゃんとのお菓子パーティーを丁重に辞退した。
3月20日(水)
設置したテレビから流れてくる情報は、
もうそろそろ卒業シーズンだということ。
もう三年生になっちゃうよ、私たち。
3月25日(月)
最近、時々正気に戻ること悪夢を見ることが増えた。
もしかしたら、蒼穹の種なんて嘘っぱちで、
青葉ちゃんはもう帰ってこないかもしれない……と。
それでも、やはり。
つかみ取る努力をしなければならない。
それが唯一、青葉ちゃんに報いる方法なのだから。
3月31日(日)
明日から三年生。
もう最高学年になっちゃった。
後輩なんかはいないけれど、
思うことは―――私たちの三年間を
「空白」だとか「無意味」だとか言った言葉で片づけられないように。
精一杯、中学生をやらなくちゃ。
三年生、一学期
4月9日(月)
三年生になったよ!
本当なら私たちはもう受験生で、受験のことを考えなくちゃいけないけれど、
ある程度そういうことを考えずに済むのはこの境遇の恩恵かな。
高校かぁ……青葉ちゃんが帰ってきたら、まず相談しなくちゃね。
制服が可愛いところが良いなぁ。
4月14日(土)
受験生と言えば、燐くんは一足先に高校生だ。
ナデシコちゃんと一緒にお祝いをしてあげようと思った。
それを提案したところ、「まぁいいが、祝うって言っても別に入学したわけじゃないしな」
と返された。関係ないよ!
ちょっとしたお菓子を買い込んで、盛大にお祝いをしてあげた。
照れてると思って燐くんを見れば、心なしか照れているような気がする。
照れてないかもしれない。
4月27日(金)
『タルタロス』の性能は上々。
それぞれの火器が芸術のように噛み合って、成果を出せている。
そう言えば、最近優香ちゃんと喋ってない気がする。
各々の時間が増えて言っている感じがする。
まぁ、くっつきすぎるのも良くないしね。
5月5日(土)
こどもの日にチルドレン襲撃任務というのは、いささか皮肉なような気がする。
テレビでは、親子が仲良く遊園地に出かけている様が放送されていた。
お父さん、お母さん―――
今まで考えないようにしてきたのに、なぜ今ごろ思い出す必要がある?
5月13日(日)
燐くんが、急に「あまり無理するなよ」なんて言い出した。
それはこちらの台詞だ。そもそも、燐くんが無理をしているから、
わたしたちだって、無理して負担を減らそうとしているのに―――
……いや、こんなこと書いても仕方がない。
ともかく、一番傷ついているのは燐く―――
傷つく?
誰が傷ついている?
何のために傷ついている??
5月17日(木)
引き金が重たい気がする。
どうしてかな。
燐くんのこの間の会話からだ。
無理するなって言葉が、呪いのように頭の中を飛び回っている。
私はいつから、無理しているように見えていたんだ?
5月20日(日)
春の過ごしやすさから、徐々に暑さが目立ってきた。
春から初夏の移行には思わず憎まれ口をたたいてしまう。
制服が汗で肌に張り付くのは、返り血以上に気持ちが悪い。
このセルの最大の長所はシャワーを完備している所だ。
5月24日(木)
燐くんはたまにどこかにふらっと出かけていく。
折角だから、後をこっそりつけてみよう。
駅前の百貨店に入って行く。
うーん、何か買い物かな。
追ってみると、薬局に入って行く。
火傷に聞く塗り薬や、シップ何んかを購入していた。
―――やっぱり、無理してるじゃん。
―――燐くんは、私たちの気持ち、考えてるのかな。
その後、燐くんは普通にゲーセンでメダルゲームを楽しんでいた。
案外、燐くんは大丈夫なのかもしれない。
6月1日(金)
ニュースでは、梅雨前線がいつ訪れるのかでもちきりだ。
今日、変わったことと言えば、優香ちゃんが料理をしていたことだろうか。
去年の11月にナデシコちゃんと一緒にカレーを作って以来、
このセルでは、時々自炊をするようになった。
優香ちゃんは「食器を割ってしまうから」と言って、それを
見ているだけだったのだけれど、今日は「力の制御の練習がしたい」
と、食器洗いを買って出てくれた。
何枚か食器を割ってしまいながらも、ちゃんと手伝ってくれた優香ちゃんに、
ナデシコちゃんは目をウルウルさせながら感激していた。
―――優香ちゃんも、またもとに戻れるかもしれない。
6月12日(火)
任務が終わった後、ルーティーンの訓練を終わらせて、勉強する。
高校に入っても困らないように、念入りに勉強する。
窓を開けてみた。
風が気持ちよかった。
6月24日(日)
梅雨明け宣言が例年より早く行われ、このじめじめした季節からもおさらばだと、
すっきりした気持ちだ。
夏服は洗い替えが多い。
やっぱり、制服はパリッとしたシャツがイチバンだよね。
7月2日(月)
湿気が退散した後に襲ってくるのは、熱気に他ならない。
いつもの任務も、5割増しできつく感じる。
今年は10年に一度の猛暑ということで、
流石のセルメンバーもぐったりとしている。
そんな中でアズールさんがいつもの調子で組み手をしてきて、
敵わないなぁと思った。
7月7日(土)
七夕。
どうか、青葉ちゃんを返してください
それだけを書いた。
7月13日(金)
日本の暑さにはいつまでたっても慣れないというのは、
ナデシコちゃんの言だ。
全く同感で、私もそう思う。任務中に考えているのは、
早くあの快適な室温の寝室に帰りたいという思いだ。
涼しさが恋しいよ~~!!
7月27日(金)
ナデシコちゃんとかき氷を食べた。
青いのは何味かと聞かれたので、
ブルーハワイだと答えると、最後まで納得してない表情を浮かべていた。
ナデシコちゃんのこういうところは面白くて好きだ。
8月2日(木)
もう3年生の8月になってしまった。
もし私たちが運動部に入っていたのなら、最後の夏だとか言って、
泣いたり笑ったりしていたのだろうか。
何の部活に入っていたのかな、私たち。
私は、多分、美術部だろうな。
8月15日(水)
今日は終戦記念日。
小学生の頃、戦争のアニメ映画を見せられた記憶がよみがえってきた。
戦争が終わったとき、人々は何を考えていたんだろう?
私は、この生活が終わったら、何を考えるのだろうか。
8月22日(水)
思えば、このセルでの生活水準は、
一機に上昇したと思う。私たちが最初にここに来た時、
食料事情すらままならなかったことを考えてみれば、隔世の感がある。
考えてみれば、私たちが来るまでは、ナデシコちゃんとヴェノメノンさんの
二人きりでチルドレンをやっていたのだから、当然だ。
今の4人態勢は、比較してみれば、かなりの余裕があるのだろう。
ありがたいことだ、とは思わないけれど。
私は初めて、ナデシコちゃんとヴェノメノンさんのことに対して、
真剣に想いを馳せた気がする。
8月31日(金)
恒例行事というものは、どんな風に形成されていくのか、
私にはいまいちわかってなかったけれど、こういうことだと思う。
つまり、今年もAIM夏祭りの日がやって来たということだ。
燐くんはもう結構ノリノリで手伝ってくれた。
優香ちゃんも、焼きそばづくりを任されて、苦労しながらも懸命に
料理をしてくれた。
ナデシコちゃんはその様子を感慨深げに、楽しそうに眺めていた。
ここにヴェノメノンがいてくれれば……彼女はそう口にしかけて、
そっとその口を閉じた。
私だって、ここに青葉ちゃんが居たらどれだけ良かったかって
思ってるよ。
私は、ここで奇妙な気持ちが芽生え始めた。
みんなが暗い顔をしているのが、私には良くないことのように思われた。
しかし、青葉ちゃんがいない空間で楽しそうにしている優香ちゃんや
燐くんを見るのは、どこか心がきゅっと引き締まる感じがした。
まるで、青葉ちゃんが居なくても、上手くやっていけるのだ……と
見せつけているみたいで。
―――いや、こんなことは考えちゃいけない。
祭りはとても楽しかった。今日はもう寝る。
三年生、二学期
9月2日(月)
残暑が続く中、9月に入ると、どうしても
夏が終わった感じが否めない。
それは単にカレンダーが進んだだけのものではないんだろう。
任務を終えて、いつも持ち歩いている学生カバンを開ける。
明日に備えて、中に入ってある銃、弾丸を点検する。
時間割を見ながら、明日の学校の準備をするみたいに。
この弾丸が、明日人を殺すんだ。
青葉ちゃんのために、人を殺すんだ。
私はこの時、自分の手が止まって欲しいと思った。
そうじゃなきゃ、おかしいと思った。
でも、手は止まらなかった。
そういうものか、私の心は、そういうものなのか。
今日は、暗くなってしまった。
違う違う!青葉ちゃんに会うためだもの!
どんなことだってできるよ。
9月12日(木)
読書の秋、中学生は読書感想文を発表している時期だ。
小学校の時もあったけれど、あれから色んなことを勉強した今は、
私はどんな文章を書けるんだろう?
まずは本選びからだけれど、私はこういう、いわゆる「選書」が苦手だ。
だってそうでしょう?
プロの人が一所懸命に書いて、何度も何度も書き直した本を、
ただの読者でしかない私が手に取って、あまつさえ選ぶというのは、
どこかくすぐったさを感じてしまう。
私に、何かを選び、つかみ取る権利があるとはとても思えない。
私にできることは、素晴らしいものを素晴らしいままでいてもらうこと。
それだけなんだ。
9月24日(火)
9月も後半に入って来ると、少し肌寒い一日になった。
9月も来週で終わりかと思うと、
やはり、人が3年間を過ごす場所というものはあっという間に
過ぎ去ってしまうんだなぁと思う。
ここのセルでの生活が単調であるということを考えてみても、
中々残酷な話だと思う。
テレビでバラエティ番組を見ながら、お菓子を食べながらこう
考えている私は、まだ恵まれてるんだろうな。
テレビの中からは、笑い声が溢れ、芸人さんや俳優さんが、
一所懸命笑いを取ろうとしている。
―――気に入らない。
10月3日(火)
世間は文化祭シーズン!
中学生はクラスTシャツっていう、オリジナルデザインのTシャツを着て
文化祭に臨むものらしい。
いいなぁ、オリジナルTシャツーーー
世界に一つだけの、その関係の中での物って思い出に残りそうだよね。
私たちに、そういうものってあるかな?
今度提案してみるのも悪くないかもね。
10月11日(水)
不思議なことに、近ごろ、上手く言い表せないけれど、
気持ちが途切れ
電池の切れたリモコンは、何の役にも立たない。
薬の切れた患者には、新たな薬を処方しなければならない。
目を背け続けた代償は、いつかきっと凄惨な形で贖われる。
三番ロッカーの、二重底
(乱暴に消しゴムで消されている)
赤いノート
「ごめんなさい」という言葉が、全てのページに埋め尽くされている。
10月21日(土)
いつも飲んでるジュースの味が変わっていた。
私の味覚がおかしいのかな?って思っちゃったけれど、
メーカーのサイトを見てみると、フレーバーを変えたとのことだった。
安心したけれど、変えなきゃいいのにって思った。
10月31日(月)
ハロウィンがやって来た!
トリックオアトリートーーーお菓子くれなきゃ、
という常套句。
仮装することはないけれど、みんなならどんな衣装が似合うかな?
優香ちゃんは、魔法使いさんだよね。
大きなとんがり帽子をかぶってて、ステッキを持って、悪い奴を退治するんだ。
燐くんは、勇者さんかな。剣持ってるし、甲冑とか来ても似合いそうだよね。
青葉ちゃんは、むむむ、難しいけれど……
やっぱりお姫様かな……いや、王子様も似合いそう!あの優しい雰囲気で
王子様!仮装だからね、そう言うことだってしてもいいよ!
11月2日(木)
任務漬けの一日。
疲れた~………もう寝ます。
11月10日(金)
テレビで、受験特集がやっていた。
直ぐチャンネルを変えた。
11月15日(水)
青葉ちゃん、青葉ちゃん、青葉ちゃん、青葉ちゃん、
青葉ちゃん、青葉ちゃん、青葉ちゃん、青葉ちゃん、
11月26日(日)
ナデシコちゃんとホットココアを飲んだ。
ほっとした。ホットココアだけに。
12月1日(金)
一年がまた、過ぎ去っていく。
12月に入ると、それまでが嘘のように年末を意識させられるのは、
不思議なことだと思う。
12月のことを師走と呼ぶのは、師匠が走るほど忙しいから。
なーんて、私たちにとっての師匠は誰かって言うと、
不本意だけどアズールさんなんだろうけど。
別に忙しそうにしてないな……。
つまり、アズールさんは師匠ではないということだ。
ヘンなことを書いてしまったので、もう寝る。
12月17日(日)
今日は軽く雪が降った。
ゆきやこんこ、あられやこんこ、
ふってもふっても―――
こう言う歌って、どこで覚えたんだろう?
ハッキリと、記憶のルーツをたどることができない。
案外、そういうものなのかもしれない。
人の記憶というのは―――
ナデシコちゃんが、どこで覚えてきたのか分からないことわざを
並べてていて、何となく、そう思った。
12月24日(日)
クリスマスイブ。
なんやかんやと、この三年間を通して、ささやかではあるが
お祝い事をしていた特別な日だ。
今年はプレゼント交換会をしてみないかと提案していたが、
各自、頭をひねってプレゼントを用意してくれた。
しかし、やはり、物足りなさを感じてしまう。
青葉ちゃんがいないからだろう。
はやく、取り戻さないと。
12月31日(日)
大晦日と言えば、年越しそば!
かけそばとざるそば、実は私はかけそば派だ。
猫舌だから………
今日の任務後の反省会は早々に切り上げられた。
アズールも人の子なのだろうか?
大晦日はやはり静かに迎えたい。
年末の、毎年楽しみにしていた特番がなくなってしまってから、
歌合戦なんかを入れるようになった。
流行りの曲を聞いていても、どうにも心が動かされない。
もう寝よう。
三年生、三学期
1月5日(金)
年が明けて、三が日が開けて、
ついに三年生の三学期を迎えた。
もう?もうなの?
青葉ちゃんが居なくなってから、もう三年が経ったの?
認めたくない想いと、焦燥感が私の頭でグルグルしている。
この頃、私は冷静さを欠いているような気がする。
燐くんも、優香ちゃんも、青葉ちゃんがいない現状に対して、
受け入れ始めている気がするのは気のせいだろうか?
そんなものは、到底認められない。
許されるものじゃない。
例えどんな人間が敵に回っても、私は、諦めないからね、
青葉ちゃん
1月13日(土)
最近、ちょっと体調が悪い。
まぁ、外は寒いし、そんなもんだよね。
今日は3回吐いた。
おかしいな、熱もないし……
医者にかかるほどでもないから、取り敢えず様子を見ようと思う。
雪降ってきてるし、雪達磨とか、みんなと一緒に作ってもいいかもしれないな。
1月22日(月)
高校生ってどんな感じなんだろう?そろそろ、というか遅いくらいだけれど、
高校を選び始めなくちゃいけないよね。
受験をするかしないかはともかくとして、転入って手段もあるから。
やっぱり、北高校とかかな?一番丁度よさそうだし、
みんなと一緒に通うって考えたら、理想的だ。
なんて話を優香ちゃんにしてみたけれど、気のない返事。
「こむぎちゃんなら……そこでいいんじゃないかな」
?なんで?一緒に行こうって話をしてるんだよ?
優香ちゃん、やっぱりヘンだよ。
2月2日(金)
明日から、少し珍しい任務が始まる。
FHエージェント『ティエラアリア』を捕縛する任務だ。
FHは身内同士のゴタゴタも珍しくはないけれど、今回は峰同市という、
少し離れた町での活動だ。
まぁ、珍しいだけで、変わったところは殆どない。
いつものように、やることをやるだけだ。
おやすみなさい。
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