ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

神崎 夜羽 - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

星翼ファルシオン神崎 夜羽かんざき よるは

プレイヤー:ぼぼ

年齢
20歳
性別
星座
牡羊座
身長
162cm
体重
53kg
血液型
A型
ワークス
UGNチルドレンC
カヴァー
大学生
ブリード
クロスブリード
シンドローム
ミストルティン
モルフェウス
HP最大値
27
常備化ポイント
2
財産ポイント
1
行動値
9
戦闘移動
14
全力移動
28

経験点

消費
+64
未使用
0
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 親も、誰もいない。彼を見つけるまでは。
天涯孤独
経験 大丈夫。今も、僕の中で輝き続けているから。
仲間の死
邂逅 頭が良くて、子供が好きな、よく喋る指輪。名前はリグ。
指輪
覚醒 侵蝕値 僕の命は、他人の倍は重いんだよ。
18
衝動 侵蝕値 許せない。これ以上、僕から奪うな。
憎悪 18
侵蝕率基本値36

能力値

肉体3 感覚4 精神1 社会1
シンドローム2+1 シンドローム2+2 シンドローム0+0 シンドローム0+1
ワークス ワークス ワークス1 ワークス
成長 成長 成長 成長
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵2 射撃 RC2 交渉
回避1 知覚 意志1 調達
情報:UGN2

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス 異形の剣
指輪型RB「リグ」 友情 偏愛 最高の相棒。もう喋ることはないけれど、僕の中で、今も生きている。
シャルヴ 傾倒 敵愾心 リグと僕を殺した敵。僕たちに仇なすというのなら、容赦はしない。
シナリオ 謎の少女 庇護 不信感

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(LV)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
コンセントレイト 2 メジャーアクション シンドローム 2
C値-Lv
魔を断つ剣 5 常時 自動成功 自身 至近
アーキタイプの武器攻撃力+[Lv×3]、グレイプニルの場合+1D、《神殺す刃》の侵食値+4
神殺す刃(異形の剣) 3 マイナーアクション 自動成功 自身 至近
《IA:インフィニティウェポン》参照
IA:インフィニティウェポン(異形の剣) 3 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 7
武器作成、《神殺す刃》として扱い、種別:アーキタイプの武器として扱う
ダブルクリエイト 1 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 3
《IA:インフィニティウェポン》を2つ作成
ソードトランス 2 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 4
アーキタイプを使用した攻撃の判定ダイス+[Lv+1]
LO:A 1 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 2 リミット
《神殺す刃》のLvに+5する、、使用後武器破壊、シナリオLv回
形なき魔剣 1 メジャーアクション 〈白兵〉 対決 視界 2
射程:視界に変更
ブレードテンペスト 1 メジャーアクション シンドローム 対決 武器 3 80%
装備中の武器を2つ同時使用
ファイナルストライク 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 3 100%
攻撃力+[装備している武器ひとつの攻撃力]、使用後武器破壊
機能復元 1
簡単な損傷を治す。
剣の従僕 1
アーキタイプのペットを作り出す。

コンボ

目醒メル片翼

組み合わせ
IA:インフィニティウェポン(神殺す刃)(魔を断つ剣)ソードトランス
タイミング
マイナーアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
11
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

指輪から稲妻に似た光を放ち、周囲の石や砂粒などの雑素材を色彩鮮やかな結晶へと変化させ、自在に操る技。結晶は淡い光を放ちながら、夜羽の意思で鋭く飛び回る。

武器作成。
100%未満
攻撃力40

100%以上
攻撃力46

目醒メル両翼

組み合わせ
IA:インフィニティウェポン(神殺す刃)(魔を断つ剣)ダブルクリエイトソードトランス
タイミング
マイナーアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
14
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

指輪の出力を上げ、生成範囲と生成数を増加させて大量の結晶を作り出す技。結晶は夜羽の背後に大きな一対の輝く翼を成す。

武器作成。
100%未満
攻撃力40+40=80

100%以上
46+46=92

目醒メ燃ユル星翼

組み合わせ
LO:AIA:インフィニティウェポン(神殺す刃)(魔を断つ剣)ダブルクリエイトソードトランス
タイミング
マイナーアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
16
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

指輪の出力上昇に加え、雑素材に注入するエネルギー量を増大することで、結晶1粒1粒のパワーを底上げして生成する技。翼を構成する結晶は、燃えるように眩く輝き、短時間で燃え尽きる。

武器作成。攻撃後、武器を破壊する。
100%以上
攻撃力61+61=122

星鎚ミョルニル

組み合わせ
武器攻撃コンセントレイト形なき魔剣(ソードトランス)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
視界
侵蝕値
4
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
3+3
8
2
40
100%以上
3+4
7
2
46

生成した結晶をひとかたまりにして、単純に押し潰す技。
「ひとつとなりし星屑よ。我が命に応え、天より出でし神罰が如く、眼下の敵を押し潰せ!」

星槍グングニル

組み合わせ
武器攻撃コンセントレイト形なき魔剣ブレードテンペスト(ソードトランス)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
視界
侵蝕値
7
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
3+3
8
2
80
100%以上
3+4
7
2
92

生成した結晶を螺旋状に鋭く纏め、対象に突撃させる技。
「捻れる鋭き星々よ。我が命に応え、歪むこと無く猛進し、眼前の障壁を穿て!」

星翼ファルシオン

組み合わせ
武器攻撃コンセントレイト形なき魔剣ブレードテンペスト(ファイナルストライク)(LO:A)(ソードトランス)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
視界
侵蝕値
7
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%以上
3+4
7
2
183

生成した結晶の翼をそれぞれ圧縮して一対の巨大な刃を形成し、溢れるエネルギーの奔流と共に対象にぶつけ両断する技。その姿は、空を舞い輝く妖精のようである。
「命を燃やす星々よ。我が命に応え、その焔を纏い、あまねく全てを薙ぎ払え!」

光輝ナル星螺ノ終曲エンデ

組み合わせ
ファイナルストライク
タイミング
オートアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
3
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力

結晶に注入したエネルギーを一気に解放し、瞬間火力を爆発的に増大させる技。エネルギーを失った結晶は消滅する。

制限100%。メインプロセス終了時、武器破壊。
攻撃力+[攻撃に使用する武器ひとつの攻撃力]する。

一般アイテム常備化経験点種別技能解説
コネ:UGN幹部 1 コネ 〈情報:UGN〉 判定ダイス+2個。

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
0 5 189 0 0 194 0/194
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

概要

・心優しい穏やかな男子大学生。イメージは学マスの有村麻央の男バージョン。いわゆる王子様っぽい雰囲気。

・そのビジュアルから大学内の男女ともに高い人気があり、友達に無理やり応募させられた学園祭のミスターコンでも優勝してしまうほどだが、本人に恋愛の気配は全くない。

・大学よりもUGNの任務を優先しているため、出席率は低め。やることを終えるとすぐに大学から出ていくので交友関係は少なめ。

・定期的に地元の孤児院を訪れては、子供たちと戯れている。バレない範囲で自身のレネゲイドの力を使って「手品」として披露している。

・自身と相棒を殺したシャルヴを敵視しており、その力を特に打倒シャルヴのために使っている。

能力

・指輪と、それによって生み出された無数の結晶が夜羽のアーキタイプである。指輪はアクセサリーとして常に顕現しており、夜羽の体と同化しているため取り外すことはできない。レネゲイドを流し込むことによって、それを周囲の石や砂、土などの雑素材に伝播させ、結晶を作り出す。
結晶を自在に操り、斬撃、刺突、打撃、防御などあらゆる行動を行うことができる。生成する結晶の量が多い為、攻撃は比較的大規模なものが多い。

能力の詳細と覚醒

・指輪は元々、「リグ」という指輪型の、厳密には指輪にはめ込まれた特殊な色彩のフローライトの容姿をしたレネゲイドビーイングだった。隕石落下の際に変異したミストルティンのシンドロームで、鉱物の部分が本体、指輪の側がアーキタイプとして常に顕現しているという特異な状態で出現した。

・夜羽がリグを拾い、身につけたことで夜羽と意思疎通が可能になり、対話していく中で進行を深めていった。

・ある日、突如としてシャルヴの襲撃に巻き込まれ、周囲の環境ごと夜羽も殺されてしまう。リグほ瀕死の夜羽に、自身の死と引き換えに全エネルギーを譲渡する。

・リグの持つミストルティンと、元々夜羽の持っていたモルフェウスのレネゲイドウィルスが、力の譲渡という特殊な形で混ざり合い、夜羽はクロスブリードのオーヴァードとして覚醒を果たし、シャルヴのレネゲイドビーイングを撃破することに成功した。

履歴

数奇な出会い


「行ってきます。」

誰もいない部屋に声をかけ、夜羽は家を出る。朝の少し冷たい空気が顔に覆い被さると、先程まで少しぼおっとしていた視界が明瞭になる感覚がする。
今日も、いつもと変わらない1日が始まる。

ここ最近少し違う点といえば、朝のニュースが奇妙な報道をすることくらいだ。

《東京都を包んだ光の謎に迫る!》
《怪奇!東京を襲う刹那の閃光!》
《空を包んだ閃光、第三次世界大戦か》

だのなんだの、ありもしないようなことを並べている。

確かに2日前の朝、急に景色が真っ白になったのは夜羽も認識している。間近で雷でも落ちたのかと思うような光に包まれたが、不思議とそれだけ。音も何も無かったので、寝ぼけているのだと思っていたら、テレビもSNSも、みんなそのことについて触れている。偶然その時の映像を確保できた人もいたようで、その動画内では音も記録されていた。

朝方ゆえ、まだ人通りの少ない住宅街を夜羽は進む。夜羽の住むアパートから大学までは距離があるため、徒歩圏内の最寄り駅から電車を経由して向かう。

ふと、道の傍らの草地に、陽の光に照らされきらりと光るものがあることに夜羽は気づいた。近づいてみると、それは小さな指輪。黒い外枠の中央に、綺麗な石がはめられている。

それは、見る角度によってピンク、黄緑、水色…様々な色彩を淡く放っている。似たような石を夜羽は知っていた。フローライト。蛍石とも呼ばれるそれに似た色味を持ってはいるが、こちらはもっと豊かで、優しい感じだ。

ふと、なぜだかこの指輪をはめてみたいという興味が湧いてくる。何があるかわかったものではない落し物の指輪だ。明らかにおかしい感情なのだが、この時の夜羽にそんな思考は存在していなかった。

指輪の持つ不思議な魔力に魅入られて、それをはめる…特になにも変わった様子は無い。まあそれでよかったのだが。少し安堵して、指輪を外そうとする。

外れない。指と完全にくっついてしまったように取れない。どれだけ引っ張っても、指の皮膚ごと引っ張られてくる。あからさまに焦ってしまいあたふたしていると、

「…か。」

微かな声がする。落ち着いた雰囲気の男性の低い声、いや、女の声…?複数の声色が混ざったような声だ。だが、周りに人はいない。

「…聞こえるか。」

夜羽は気づく。周りから聞こえる声ではない。頭の中に直接語りかけてきているのだ。そんなアニメみたいなことが現実にあるのか?だがそうでなくては説明がつかない。では、一体誰が?どこから?…まさか。

「聞こえるか。私を身につけた人間よ。」

冒頭の言葉を訂正しよう。
今日は、いつもと全く違う1日だ。

私の好きなもの


あの奇妙な出会いから1週間が経過した。夜羽はこの喋る指輪に「リグ」という名を与えた。指輪、リングだからリグ。安直だがそれっぽいものができた上、本人(人と呼べるかは疑問だが)も悪い気はしていないようなのでこの名前となった。

今日は、夜羽のアパートの近所にある孤児院に顔を出しに来ている。ここは夜羽が育った孤児院でもある。赤ん坊の頃、この施設の門の前に捨てられていたとかなんとかで、一人暮らしができるようになるまでをここで過ごしていた。

この施設の人たちはみんないい人たちだ。夜羽が曲がらずに育つことができたのもここの人たちのおかげだ。子供たちも、よく食べ、よく遊び、よく笑う子たちだ。

「どうやら私はこの笑顔が好きらしい。」

リグがこんなことを言い出した。1週間も経てば、頭の中に直接話しかけられる感覚にも慣れてきた。

「人間の子供たちの笑顔は、透き通っていて晴れやかだ。一切の陰りがなく、純粋で、しかし脆さもある。そこが美しい。」

しばらくリグと過ごしてみて幾分か分かったことがある。

リグは宇宙から隕石に乗ってやってきた、人類を侵略する存在だということ、石と癒着してしまい、本来の力で暴れることができなかったということ、世界について、何も知らないということ…

傍から聞けばとんだ与太話だろうが、これを話しているのが指にくっついて取れなくなったテレパシー持ちの指輪なのだから信じる他ない。

「…私の同胞は、この景色すらも侵してしまうのだろうか。」

「言って止めることはできないの?」

「話してどうにかなるなら楽なものだ。彼らは本能のままに侵略する。人間が食事をし、睡眠を取り、肉体を交わらせるのと大差はない。」

「…そっか。」

「だからこそ、止められるなら止めたいのだ。たとえ望み薄だとしても、人間たちの素晴らしさが、この一週間だけでも大いに感じられた。こういう時は、ありがとう、だったな。相手に対しての感謝を伝える言葉。私の好きなものの一つだ。」

まだリグは成長中の子供と同じだ。この世界の良さに触れて、より強くなれる。彼を侵略者だなんて言わせない。もしかしたら、リグの同胞だって、変われるかもしれないのだから。

もらったもの、あたえたもの、まざりあったもの


それは、リグと出会ってから1ヶ月が経った頃。

リグとの生活もかなり形になった。コミュニケーションも円滑にできているし、色々なものを見せるとリグが毎回新鮮な反応をするので見ていて楽しい。

「今日は子供たちに私の力を見せてあげようと思っている。」

道すがら、リグこんなことを言い出す。今日は、リグと生活し始めてから2回目の孤児院訪問だ。
この1ヶ月で、リグの体は夜羽にかなり馴染んだらしく、ほんの少しではあるが「力」なるものを使えるようになったという。

「構わないけど、周りの人にリグが喋ることが知られると厄介だから、「手品」ってことにしてこっそりやろうか。ちなみにどんな能力なの?」

「まだ少ししか使えないが、私の能力は___。」

そう言ったタイミングで、リグの口が止まる。それと同時、周囲の空気が一気に張り詰め、完全な沈黙が訪れる。当たりを見回しても人っ子一人…いや、いる。

道の向こうに人影が1つ。それは、ゆっくりと近づいてくる。次第に容姿がはっきりと見えてきたが、それを見て夜羽は思わず後ずさりした。

頭から角が生え、目は4つ、口には巨大な牙をたたえている。身長はゆうに3mはあるだろうその怪物は、ゆっくりを口を開く。

「この地に降り立ち、得た姿がそれか、同胞よ。」

同胞。その言葉に夜羽は当てはまらない。もし当てはまるとすれば、それは___。

「こいつは私の同胞だ。同じく隕石の落下によって地球にやってきたうちの一体だ。」

夜羽の脳内にリグがそう語る。これが、リグたちの種族が石ではない別のものに定着した姿。リグはこんな怪物になろうとしていたのか。地球を侵略しに来た種族にしても、こうもあからさまに危険な見た目なことがあろうか。そんな夜羽のことは意に介さず、怪物が続ける。

「人間に飼われる生活はさぞ退屈であろう。さあ、我々の元に戻れ。共に進化への道を歩もうではないか。」

こういう流れになるのを、夜羽は何となくわかっていた。本来は侵略者であるリグが、仲間から帰還を求められることなど当たり前に想定できるし、それに今のリグが応じるとも思えない。が、この時の夜羽の内心は揺れていた。

人間の良さに触れたとはいえ、まだ1ヶ月がしか経っていない。相手の交渉次第でいくらでも心が変わってしまうだろう。まして、1度離れ離れになった仲間と今こうして再会したのだ。喜んで向こう側につくということも___。

「安心しろ、夜羽。我々はそういった仲間意識は薄い。それに、以前あんな啖呵をきったのだ。今更引くはずもあるまい。」

夜羽の心を見透かしたかのようにリグが話す。そうだ。リグはもう、侵略者なんかじゃない。続けてリグが怪物に語りかける。

「すまない、同胞よ。私にはやることができた。この地球に、守りたいものができたのだ。君たちと共に行くことはできない。私の名は、リグだ。」

少しの沈黙の後、怪物が喋り出す。

「…堕ちたな。まあいい。なれば貴様らも我々の計画の障害だ。この場諸共消えるがいい!」

瞬きの刹那、体が宙を舞う。どこを攻撃されたのかも分からないほど全身が痛い。意識を失う直前夜羽が見たのは、体から鎖を生やしながらこちらを見上げる怪物と、広い範囲で更地と化した街だった。



……

…僕は、死んだのだろうか?

「…か。」

「…聞こえるか。」

「…聞こえるか、夜羽。」

…リグの声がする。

「夜羽、すまない。私がいたばっかりに、君と、君の周りまで傷つけてしまった。」

「私の同胞は、鎖の力を扱い、万物を変質させ、破壊していくこの星には存在しなかった力だ。その力を加減なく解き放つと、ああいった膨大な被害を産んでしまうのだ。」

「今、私も損傷を受け、瀕死の君と同様、もう長くはない。弱った信号で先程の同胞と交信を試みてはいるが、全て突っぱねられてしまった。こうなった以上、奴を腕ずくで止める以外に方法はない。」

でも、どうやって?

「私の力を使う。私は、奴らから変異した個体なのだ。持つ力自体も変異したらしい。まだ試してはいないが、わかる。私の力は、奴らにとって特攻となりうる。」

「しかし、私一人では力が弱すぎる。つい先日、ほんの少しだけ力を使えるようになった程度なのだ。奴に対抗するにはあまりにも心もとない。…そこで、だ、夜羽。」

「君に全てを託そうと思う。」

え。

「私の力の因子、その全てを君に譲渡し、君の奥底に眠る潜在因子と融合させ、私の力を君が振るえるようにする。自分では気づいていないかもしれないがな、夜羽。君には、私たちと同じような力が眠っているのだよ。」

でも、そんなことしたら、リグは。

「…私の意識は君に溶け込み、今迄のように話すことはできなくなる。力は君のものとなり、私という存在は限りなく希薄なものになるだろう。」

だめだ。

「そう忌避するな。言っただろう?[意識が君に溶け込む]と。私は君の中にいる。君が生きている限り、私も君の中で生き続けるのだよ。」

「私は、君たち人間から沢山のことをもらった。美しい景色があることを知った。他者を愛する心を知った。だから、今度は私が、君たちに与える番なんだ。」

「…こういう時は、ありがとう、だな。夜羽、君と出会えてよかった。私をいちばん変えてくれたのは、紛れもない君だ。この力で、私の愛した景色を守り、私の同胞を止めてくれ。」

いやだ。

「これからも、よろしく頼む。夜羽。」

いやだ。行かないで。リグ。リグ___。

「リグ!」

目が覚める。耳鳴りが酷く、心臓の鼓動が早い。頬を伝う液体の感触。泣いていた?

今見たであろう夢を思い出し、右手の人差し指を見る。指輪。

「リグ。起きろ、リグ!」

反応がない。いつもの脳内への声が聞こえないことが、正夢であることを知らせる。

周囲を見渡す。更地。瓦礫すら吹き飛ばされ、見通しがいい。空には灰色の分厚い雲。灰色の空。正面には、怪物。

「…何が起きている。同胞諸共、木っ端微塵にしたはずだ。」

怪物は、僕の想定外の復活に焦っている。死からの復活。リグがくれたもののひとつなのだろう。こいつを止める。リグが好きだった景色を守る。僕たちの日常を、守る。

手のひらを地面に向けた状態で、右手を体の前に出す。ありえないことの連続なのに、不思議と頭は冴えていて、何をするべきか、どうすれば良いのか全て理解出来る。

今はもう喋ることのない指輪から、桃色の稲妻が迸る。稲妻は地面と接触すると、土、砂、石…様々なものが中に浮かび上がり、やがて、複数の小さな結晶を成す。その数、数百、数千…ともすれば数万はあるであろうその結晶群は、僕の背後へと飛んでいき、一対の巨大な翼を形作った。その輝きは、リグのものと同じように、多彩な色で、淡く、その命を燃やすように輝いている。これが、リグがくれた力、僕の力と、混ざり合ったもの___。

「…馬鹿な。ありえない。こんな力が、人間に…?」

「…行くよ、リグ。」

まっすぐ飛び上がる。月にいるみたいに体が軽い。怪物が僕に目掛けて複数の鎖を飛ばす。さっきはきっとあれにやられたのだろう。しかし、結晶がその鎖を弾く。リグが守ってくれているような気がして、安心する。

意識を集中させる。この怪物を止める。僕たちの景色を守る。リグが好きだったこの日常を、僕が守る!

思いを込めて放つ一撃は、翼を鋭い刃へと変貌させる。眩い命の光とともに、怪物は両断され、塵と化した。

僕は更地に降り立つ。もう、頭の中に声は聞こえない。いざ静かになると、こうも違和感を覚えるものなのか。

…でも、リグは今も生きている。僕の中に溶け込んだ彼の意識は、僕と共に生き続けるのだ。命の重みが増えてしまった。真上で割れた雲の隙間から光芒がさしている。

変わった日常は、今日も続いていく。


セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
フルスクラッチ作成 64

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